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No.52

菓子づくりに魂をこめて。
西原金蔵、仕事の幸福を堪能す

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 今まで、いろいろな人に取材してきてたどり着いた、ある結論がある。
 それは「自然体で生きる」ということこそ、もっとも難しいということ。
 スポーツでも芸術でも、自然体でできるようになれば、一流の領域に入っている証だ。
どの世界でもビギナーの無駄な力の入りようはよく目にするところである。それと同じように、自然体で生活できるようになるには、よほど人間が磨かれていなければならない。
 
 当代国内最高峰のパティシエの一人として、その名を全国にとどろかせる西原金藏さんは、まさに自然体で生きている典型的な例だと言えるのではないだろうか。
 仕事にも生き方にも余分な力が入っていなくて、美しい。現役バリバリで最前線を走っている人は、多かれ少なかれ抜き身のような緊張感を携えているものだが、西原さんは気さくで人なつこく、謙虚で気遣いにあふれ……と、およそギラギラした強欲さのかけらも見あたらない。それが魅力的に映るのである。何かに飢え、まっしぐらに突き進むのもいいが、淡々と我が道を行く姿も清々しい。
 
 西原さんは、京都「オ・グリニエ・ドール」の店主である。
 今まで小誌の特集記事は栃木県にゆかりのある人を選んできたが、西原さんは栃木県出身でもなければ、栃木県に住んでいるわけでもない。強いて挙げれば、宇都宮市の製菓学校で年一回の特別講義で来県する程度だ。そういう方を小誌で紹介する理由は、ただひとつ、自然体で生きることがいかに美しいか、そしてまた、人を魅了するかを知ってもらいたいがため。
 題して「菓子づくりに魂をこめて。西原金藏、自然体で生きる歓びを堪能す—」。
 清潔で美しい生き方が、ここにあります。

● fooga No.52 【フーガ 2006年 5月号】

●A4 約90ページ 一部カラー刷り
●定価/500円(税込)
●月刊
●2006年4月25日発行

 

おかげさまをもちまして、完売いたしました

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