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No.64

知る愉しみ。
小原二郎の研究人生

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 裏街道落ち穂拾いの人生だったと、小原二郎氏は自らの来し方を表現する。自分は五年間の兵隊生活のため基礎を学んでいないから、一流の研究はできない。だから、一歩下がって人があまり見向きもしないテーマを見つけてはコツコツと努力を重ねてきた。それでも、そのテーマに成果が出そうだとなると、若い研究者達が集まってくる。そのような状況になったら、若い人たちに勝てるわけがないからまた他の新しいテーマを探し始める。
 そういう生き方を評して、裏街道を歩いて落ち穂を拾う人生だったと、揶揄しているのである。多少は謙遜も入り混じっているのだろうが、まったくの的はずれでもなさそうだ。
 そんなことのくり返しで、今までにつごう八つの研究テーマに挑んできた。家具のデザイン、木材の老化、仏像彫刻の用材、人間工学、住宅産業、インテリア、リフォーム、そして若い時代の従軍経験すらも、小原氏は研究テーマとしてとらえているのである。
 それぞれの分野で意義のある研究成果を出したり、賞を受けた。特に人間工学の研究においては小原氏が果たした役割は大きく、日本建築学会賞と日本建築学会大賞を授与されている。私たちが日々生活している中で、その恩恵を受けているものも少なくない。
 小原氏は現在九十歳だ。千葉工業大学に籍を置き、現役の「裏街道落ち穂拾い人生」まっしぐらである。背筋はピシッと伸び、言葉は立て板に水が流れるごとく、新しい話の種が何時間でもスラスラと出てくる。感服する以外にない。
 なにが小原二郎のエネルギー源となっているのだろう。たぶん、「知りたい、学びたい」という欲求が異常に強いからではないかと推測する。自らを知識野次馬と呼ぶが、そうした知への欲求が小原氏をして、永遠の青年たらしめているのだ。
 小原二郎の豊穣な研究人生、その一片を紹介したい。

● fooga No.64 【フーガ 2007年 5月号】

●A4 約90ページ 一部カラー刷り
●定価/500円(税込)
●月刊
●2007年4月25日発行

 

おかげさまをもちまして、完売いたしました

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