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No.73

パリ×京都=ワサブロー
永遠の異邦人・ワサブロー

Contents

 フランスでも異邦人、日本でも異邦人

 

 ワサブローは20代の始め頃にフランスへ渡り、以後30年以上もシャンソンの本場で活躍している。シャンソンを日本語で歌い、日本で活躍している人はいるが、フランスにおいてフランス語で歌い、シャンソン歌手として地歩を築いた日本人はあまりいないだろう。そこまで行き着くまでには、とほうもないエネルギーと努力を要したにちがいない。

 

 反対に、海外から日本にやって来て、日本文化を自分の芸としている外国人も多数いるが、彼ら彼女らの並々ならぬ苦労を思えば、ワサブローの味わった艱難辛苦のいくぶんかが想像できるはずだ。生まれた国に生活しながら自分たちの祖先から引き継がれてきた文化を継承するのとはちがった苦労があっただろう。

 

 しかし、そういう困難を乗り越えたからこそ、獲得できるものもある。バーナード・リーチが独特の感性で日本の陶芸の世界に新しい風を吹き込んだように。そして、ワサブローは、2000年、文化の担い手としてフランス及び世界に貢献している人物として、フランス政府から「フランス芸術文化勲章シュヴァリエ章」を受章している。シャンソンの歌手として本場から認められた証だ。

 

 ワサブローはあくまでも日本人である。これはなにがあろうと変わることはない。パリに移り住んでからの30年以上は、ずっと異邦人であり、今もそうなのだ。そして、日本に戻った時のワサブローも、やはり異邦人なのである。
 異邦人であり続けるワサブローの魅力に迫る。

●企画・構成・取材・文・制作/髙久 多美男
●写真/渡辺 幸宏
●公式ホームページ【http://www.wasaburo-paris.com/

 

● fooga No.73 【フーガ 2008年 2月号】

●A4 約90ページ 一部カラー刷り

●定価/500円(税込)
●月刊
●2008年1月25日発行

 

おかげさまをもちまして、完売いたしました

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