人間は小さなことで感情的に怒るようでは大業は成就しない
塙保己一
塙保己一は江戸時代後期に活躍した学者。全盲でありながら膨大な史料を編纂し、日本の歴史研究に多大な功績を残した。
上の言葉は保己一16歳の正月に自らに誓った 「怒らぬ誓い」。
保己一の誠実な性格と必死に学問に取り組む姿は周囲の人々を動かし、多くの協力者を得る。
そしてその生涯をかけ、日本に残るあらゆる文書をまとめた『群書類従』の編纂に着手。41年の歳月を費やしたこの本は、今日では「日本の歴史・文化史研究の基礎」とまで言われる大著である。
かのヘレン・ケラーも、塙保己一を生涯の心の支えとしていたといわれている。
(130222第59回)