賢い人に助言は要らないが、愚か者は助言を聞こうとしない。
ベンジャミン・フランクリン(Benjamin Franklin)
ベンジャミン・フランクリンの言葉ですが、日本人にとっては耳の痛い格言です。
賢い人とは、さまざまな状況に応じて、自分の考えを総動員して的確な判断を下すことができる人。一方、愚かな人は助言がなければ状況が好転することがない場合でも、聞く耳をもたない。
「信念をもち続けること」と「頑迷固陋」は根本的に異なります。
なぜ、日本が分不相応な戦争に突入していったのか。その理由のひとつに、「聞く耳をもたなかったから」があげられると思います。
戦争ほどの国家的一大事ともなれば、多くの議論を闘わせ、その中で最上と思われる選択肢を見出していくべきですが、残念ながらいったん増長癖に陥ると、日本人は議論を拒否し、優れた助言であっても撥ねつけてしまう傾向があります。
それを繰り返さないために、われわれはもっと歴史から学ぶべきことを学ぶ必要があります。
(131111第81回)