人生には不愉快なことがたくさんある。だからこれ以上不愉快なものをつくる必要はない
ルノワール
長らく、ルノワールの絵は軟弱だ、と思っていた。まるでセールス狙いの甘いポップソングみたいだと。
しかし、そんな薄っぺらなものではないとわかったのはつい数年前。むしろ、泥のようなため息をつきたくなるニュースが溢れかえっている現代だからこそ、ルノワールの底抜けの明るさは貴重だ。そう、まさにルノワールも「移動祝祭日」だったのだ。
2014年の締めくくりに、ルノワールを見て晴れやかな気分になろう。
(141229第94回)