習慣によって、いわば第二の天性がつくられる
マルクス・トゥッリウス・キケロ
古代ローマの政治家、マルクス・トゥッリウス・キケロは文筆家でもあり哲学者でもあった。
かのマキャヴェリやモンテスキュー、ヴォルテールなどもキケロの思想に傾倒していたという。キケロの思想は、そのままヨーロッパの思想でもあるようだ。
習慣については、洋の東西を問わず、昔から言われていること。
偉人たちの習慣を取り上げた著書『天才たちの日課』は、モーツァルトやバルザック、ヘミングウェイにピカソなど、161人の偉人たちの習慣を紹介しているのだが、まさに習慣が人をつくるのだということがわかる。
イチローの習慣を知ってる人も多いだろうから、あえて言うまでもないだろう。
こと禅においては、習慣には厳しい。
日常を習慣化することで、心も身体もつくられると考えるからだ。
禅僧の習慣のようにはいかないまでも、自らつくった良い習慣を日々繰り返すことは精神の安定につながる。
ただし、習慣にしばられてしまっては、元も子もないのだが……。
自分の天性がなんだかわからないという人は、とりあえず、できることから習慣化してみてはいかがだろう。
きっと、第二の天性ができあがるはずですよ。
(160808 第223回)