本物のプラス思考は、自分の弱さや失敗を受け入れられることが大前提です
誰のことばだったろう…。思い出せない。思い出せないが、イメージトレーニングをする際に、心しておくことのひとつであることは確かだ。
「プラス思考」「マイナス思考」という言葉をよく聞く。
起こった出来事に対し、良いように捉えるのか、悪いように捉えるのかで心持ちが変わるというものである。
マイナス思考はいうに及ばずだが、プラス思考には本物と偽物があって、偽物のプラス思考というのは、実はマイナス思考の裏返しだということに気づいている人はどれだけいるだろう。
本当は不安なのに「不安じゃない」と言いきかせたり、心臓が飛び出しそうなほどドキドキしているのに「緊張していない」と強がるのは、本当のプラス思考とは言えない。
心や体の声を聞き、それを受け止めることで、自分の弱さに気づき、失敗しても受け入れられるようになる。
自分の弱いところに気づけば、そこを強化しようとするだろうし、失敗すれば次こそはと改善策を考えるだろう。それが、本物のプラス思考というもので、さらなる成長への第一歩なのだ。
同じような過ちを繰り返したり、何度も同じような場面に遭遇するというのは、その問題が解決していないから。
人は見たいものだけを見、聞きたいことだけを聞くという習性がある。
心の目にかかったフィルターをはずしてみよう。
すると、見えないものが見え、聞こえなかった声が聞こえてくるだろう。
(161119 第257回)