可もなく不可もなし
この言葉は古くからあり、特にうーにゃん先生が言ったわけではない。香りのコーディネーター・新井幸江さんが新たに立ち上げた「気和心」ショップサイトで始まった「うーにゃん先生流マインドフルネス」
で語られていたのを拝借したため、一応うーにゃん先生の言葉とした。
この言葉、間違われて使われるケースが多い。「良くも悪くもない=平均点くらいだ、面白みがない」と。
余談だが、四書五経のひとつ「中庸」も、「どっちつかず」「特色がない」といった意味で使われることがある。ある直木賞作家が「唯我独尊」を「自分勝手」という意味で使っているのを読んだときは心底驚いた。
さて、この「可もなく不可もなし」は、うーにゃん先生も語っているように、人の心は「100%可」もないし「100%不可」もない、つねに両者は微妙に入り混じっていて、ひとことで言えるものではないという意味ではないかと思っている。それを無理矢理、ひとことで言い表そうとするから、言葉が発せられた瞬間、自分の脳は「嫌だな〜」などと思ってしまう。
しかし、嫌だと思っている瞬間も、すべてが嫌なことではない。どんなに「嫌な瞬間」にも、少なからず「いいこと」が混じっている。
生まれてから死ぬときまで、思うようにいかないことの方が多い。そのたび「嫌だ」と思ってしまったら、嫌なことの多い人生になってしまう。むしろ、思い通りにならないのは当然だと思い、思い通りにいったことに意識をはらって感謝することが大切だ。
「可もなく不可もなし」は「足るを知る」にも通ずるようだ。
(170731 第339回)
うーにゃん先生について、もっと知りたい方は、このサイトの「インタビューブログ」
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