興味があるし、好きだから自然体でできるんですよね。
IFC栄養専門学校 講師 管理栄養士齊藤正樹さん
2017.09.18
学びたいことが生まれた
齊藤さんは管理栄養士の資格を持ち、現在はIFC栄養専門学校で講師としてご活躍されています。いつ頃からその道を目指そうと思ったのですか。
大学は工学部に進み、卒業して薬剤の実験を行う会社に就職し、2年ほどそこで働きました。ちょうどその頃、健康情報を中心としたテレビ番組が増えてきた時期で、それがきっかけで食べ物とか人の体の仕組みに興味が湧いたのです。そのことについて強く学ぶために、その道に進みたいと思いました。
でも今から医者を目指すのは難しいので、それなら栄養士を目指そうと。料理が好きだったことも栄養士を目指したきっかけの一つですね。
一度就職をしてからの方向転換は大変ではありませんでしたか。
その時の仕事がしっくりきていなかったんですよね。あまり楽しくないというか、自分に合ってないなと感じていました。そう思っている時に食べ物とか人の体について勉強をしたくなった。タイミングが合ったんですね。
自分が心からやりたいと思う道に進むわけですから、大変と思うことはありませんでした。
では当時の仕事を辞めて、専門学校へ進学したのですね。
そうです。今、講師をしているこの学校、学校法人三友学園のIFC栄養専門学校へ入学しました。まず栄養士免許をとって、その後管理栄養士免許もとりました。
入学当時はどんな将来像をお持ちでしたか。
入学した頃は将来のプランなんてありませんでした(笑)。食品会社で商品開発をするか、衛生管理の仕事などができればいいかなと漠然と思っていました。
そもそも食べ物や人の体について勉強をしたかっただけで、栄養士免許は二の次というか……。
でも就職活動をしている間に、当時の校長先生から講師にならないかと声をかけてもらいまして、それで講師をやってみようと思ったのです。
栄養士としての強いこだわり
専門学校の講師として、やりがいはどのようなところに感じますか。
教え子が資格を取ったり、いろいろな分野で活躍をしているのを聞くと嬉しいですよ。
ただ、今でこそ、そう思えるようになりましたけど、実は若い時は生徒が栄養士や管理栄養士になるとライバル視していました。卒業した生徒がこういう仕事をしているとか、活躍しているとか聞くと、「負けられないな」とか「俺はこのままでいいのか?」とかそういう気持ちもありました(笑)。
生徒からライバルになるわけですか。しかし、今では心境が変化し、活躍を喜べるようになったということですが、きっかけは何かあったのでしょうか。
自分が父親になったことが大きな要因の一つだと思います。子供の成長は嬉しいですからね。生徒に対してもそういう見方で接することができるようになったのだと思います。
管理栄養士としてこだわっていることはありますか。
体型の維持です。栄養士として働いているうちは絶対に太らないように気をつけています。
人に教える立場なので、教育者として人の模範であるべきだと常々思っていますから。人と接する上で第一印象って大切だと思いますし、栄養について語る人間として説得力がないですからね。
たくさん食べないように体が自然とブレーキをかけることもありますが、基本的には食べたいものを食べて、運動を欠かさないことを大切にしています。そこはこだわっていくべきだという強い信念はありますよ。
確かにその通りです。しかし口で言うほど簡単なことでないと思いますし、強い信念を持って実践をしていることは凄いことだと思います。他に講師という立場から気をつけていることはありますか。
栄養学は医学でもあります。どんどん進歩しているので、毎日勉強していないと置いていかれます。教える人間として、勉強は欠かせないことです。
毎年、教える内容もベーシックな部分以外は変わっていきますから。
体型の維持も、日頃の勉強も、栄養士として欠かせない努力を継続するのは大変なことだと思いますが、お話を聞いていると、齊藤さんはそれらの努力を楽しくこなしているように思えます。
仕事が趣味になっているというか、日常の一部なんですよね。
栄養学の勉強も自分が知りたいから勉強しますし、教えることに関しても資料をつくったり、こういう授業をしたら生徒が喜んでくれるんじゃないか、面白いんじゃないかって考えたり、そういうことが凄く楽しいんです。
興味があるし、好きだから自然体でできるのでしょうね。自分に合っている仕事だと感じます。
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