人生は一つの表現であり、無意識の行動は、私たちの内なる思想を露見させるのです
何度か紹介したことがある。岡倉天心の『茶の本(The Book of Tea)』から新たな一節を紹介しよう。
政治家、経営者、サラリーマン、医者、教育者、料理人、土木作業員、町工場の人たち、主婦……。
世の中にはいろんな仕事があるものだと感心する。
向き不向きは別にして、多くの人がその役割を果たそうとしている。ときには迷い、ときには納得し、喜びや悲しみ、楽しさや腹立たしさを抱えながら日々奮闘している。
人は誰もが表現者。画家や音楽家など、アーティストだけが表現者ではないのだ。
仕事をする上で、自己アピールは重要だ。
プライベートにおいても、少なからずそんな場面はあるだろう。
自分は何者なのかを伝えるとき、職業を持ち出すことは多い。
そうでなくても、好きなことや趣味などを語れば自己アピールになる。
それらはみんな意識の範疇だからわかりやすい。
ところが、それ以上に自分を物語っているのが、無意識の行動だ。
マザー・テレサも言っているように、
思考は言葉になり、言葉は行動に、行動は習慣に、習慣は性格に、性格は運命になる。
思考は行動につながり、やがて人生という舞台で表現されるようになってゆく。
仕事はうまくいっているか? プライベートはどうか?
現状を俯瞰してみれば、自分が行っている無意識の表現がわかるかもしれない。
運命は思考の仕方でいくらでも変わる。
表現者として、オンリーワンの最高の舞台を創りあげよう。
(171213 第382回)