自分の強み、自分の技術をしっかり理解して、人とは違う部分をがんばって伸ばすようにしています
高梨沙羅
スキージャンプ女子の高梨沙羅選手の言葉である。某新聞のテレビCM紹介欄で、所属するクラレが高梨選手を応援するCMの次回作として取り上げていた。「高梨沙羅 ちがい、を磨こう。」編である。最近のCMだから、多くの人が知っているにちがいない。
人とは違うことを、人は気にする。
ましてや、それが周りから受け入れてもらえないようなことだったり、自分自身、短所だと思っているところであればなおさらである。
「どうしたら高梨選手みたいに強くなれますか」
教室で子供に問われた高梨選手は答える。
「私は、今も強いわけではないんですけど、自分の強み、自分の技術をしっかり理解して、人とは違う部分をがんばって伸ばすようにしています」
短所は長所に、長所は短所になることを、少し前の本欄で書いた。
が、わかってはいても、なかなかおいそれとは気持ちを切り替えられない、というのが正直なところであろうか。
高梨選手は言う。
「自分をどんどん伸ばしていくことが、すごく楽しみでもあるんです」
長所にしろ短所にしろ、自分が伸ばせると思うところ、伸びたあとに喜びに変わるところを伸ばしていけばいい。
人とは違うというのは、強みになる。
技術にしろ、考え方にしろ、体型や容姿も、一人ひとり違って当然。
この世で唯一無二の自分自身は、それだけで強みなのだから。
(180113 第392回)