怒りは自分に盛る毒
ホピ族の格言
アメリカには未だ、およそ350部族以上ものインディアンたちがいるという。その中の一部族、ホピ族に伝わる格言のひとつである。インディアンたちに言い伝えられた格言を取り上げたらきりがない。
人間は感情の生き物だから、腹が立つことだってあるだろう。
そんなときは、「にんげんだもの」とつぶやいてみる。
少しは心も落ち着くのではないだろうか。
とはいえ、怒りにまかせっきりというのも、どうだろう。
周りははなはだ迷惑だし、怒りはかなり疲れる感情でもある。
体力の消耗はもちろん、血圧だって上がるだろうから、百害あって一利なし。
ホピ族はそれを、毒と言った。
自ら怒りという毒をあおっているのだと。
なるほど、毒にちがいない。
怒りに支配された心は、しだいに病んでいくだろうから。
ホピ族は言う。
「慎ましく食べ、慎んでしゃべる。そして誰も傷つけない」
控えめに、控えめに。
そうしていれば、自分も周りも傷つかない。
(180306 第409回)