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紺碧の将

2020年の記事

2020.12.31
保延6年10月15日、鳥羽院下北面兵衛尉佐藤義清は出家し名を「西行」と改め遠く陸奥の地へ旅立った。立場上心は都へ残し、不穏な情勢を外側から眺め、冷静な目をもって折々の意見を歌にのせ…
2020.12.31
2020年とはなんだったのか。ずっとあとになっても、転換点として明瞭に記憶されていることだろう。2月くらいに始まった中国発の新型コロナウイルス禍についてはこれまで幾度も書いてきた。…
2020.12.30
19世紀中期、農奴解放後のロシアの社会混乱を背景に、底なし沼のような人間の多面性を描き、世界文学史の頂点のひとつとして揺るぎない評価を確立している。この頂に初めて登ったのは22歳の…
2020.12.29
易は窮(きわ)まれば変(へん)ず。変ずれば通(つう)ず。通ずれば久(ひさ)し。この言葉は「易経」の一節で、世の中のものはすべて陰陽で成り立ち変化する。冬至(一年で一番昼が短い日)に…
2020.12.29
日本語にすれば「十人十色」。この場合のstrokeはスポーツなどでも使われる「打つ」ではなく「褒める、おだてる」の意。Folkは民族。つまり、それぞれ民族には固有の褒め方があるとい…
2020.12.28
日本の年の瀬に流れるお馴染みの曲といえば「第九」。ベートーヴェンの『交響曲第9番』だ。なかでも耳に残るのは第4楽章の合唱「歓喜の歌」だろう。シラーの詩『歓喜に寄す』に感銘を受けた2…
2020.12.27
カツ丼は厄介な食べ物である。嫌いなわけではない。むしろ好きな食べ物のひとつだ。頻繁に食べることはないが、ときどき無性に食べたくなる。なぜ、厄介か。じつは、おふくろの味なのだ。おふく…
2020.12.25
タイトルが潔い。『TheBeatles』、以上!バンド名だけで作品名をなしにしたのか、あるいはバンド名がそのまま作品名を兼ねているのか、その真意はわからないが、自信に裏打ちされた命…
2020.12.24
開戦当時の外相、東郷茂徳の辞世の句である。山田風太郎の『人間臨終図鑑』より抜粋した。東郷は昭和16年東條内閣において外相の地位にあり、そのときの日米交渉でアメリカからつきつけられた…
2020.12.23
――ほかの人と同じ音楽はやりたくない。多かれ少なかれ、芸術家にはそういう気質がある。否、芸術家だけではあるまい。スティーヴ・ジョブズも「Thinkdifferent」と言った。考え…

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