日本人として覚えておきたい ちからのある言葉【格言・名言】
HOME > Chinoma > ちからのある言葉【格言集・名言集】 > ご機嫌は自分で作るもの

ADVERTISING

私たちについて
紺碧の将

ご機嫌は自分で作るもの

別所哲也

 耳にしたことがある人も多いはず。ラジオJ-WAVEの平日朝の声で知られる俳優、別所哲也氏の名台詞である。晴れの日も雨の日も、どんな日でもこの言葉を朝一番に耳にすると、みるみる元気が出てくるから不思議。いつもご機嫌な別所さんが「ちちんぷい」と、ラジオを通して元気の魔法をかけてくれる。

 

 使い古された言葉かもしれないが、ニンゲン忘れる生き物だから、折に触れて思い出そう。

 晴れた日もあれば雨の日もあるように、誰だって笑いたい時もあれば泣きたい時もある、と。

 笑える時はなんでも許せるけれど、泣きたい時はほんの些細なことすら許せなくなるもの。

 ニンゲンだから、そんな日もある。

 でも、泣いても笑っても一生なら、笑っているほうがいいじゃないか。

 

 ほんとうは誰だって自分のことで精一杯だから、誰かに何かをしてもらうのを待つよりも、手っ取り早く自分で自分を励まそう。

 

「ご機嫌は自分で作るもの」と。

 

 別所さんがこのことに気づいたのは、辛い時期を経験したからだそうだ。

 オンエアされたトーク内容の一部を抜粋させていただこう。

 

 超多忙だった30代の頃、別所さんは心のバランスを崩しそうになって半年間の休暇をとりアメリカへ渡った。そこでショートフィルムに出会い、それがのちに映画祭につながる。しかし映画祭も20周年を迎えると「燃え尽き症候群」に陥り、睡眠不足や無気力状態に悩まされたという。

 そこを抜け出せたのは、集う仲間や作品の素晴らしさにあらためて気づき、ひとつひとつに心が動いたこと。周りにある小さな喜びが大切なんだと気づくことができたから。

 

「同じ何かをやるにしても、気持ちよくポジティブに取り組むのと、いろいろ言い訳をつけて難しくやろうとするのでは、ぜんぜん楽しさが違う。

 ……何か出会いを楽しまないと、ご機嫌にやっていかないと、結局、周りもご機嫌じゃなくなっちゃう」

 

 そこから生まれた「別所踊り」。

 みるみる話題になって新しい風が吹いてきた。

 

「あれも踊らされているんじゃなくて、自分の好きなように、勝手に踊っているんです」

 と、別所さん。

 

 さあ、新しい年の幕も開けた。

 別所さんに倣って、今年は踊らされないで踊ってみよう。

 

「ご機嫌は自分で作るもの」と掛け声をかけて。

 きっと、幸せな風に包まれるはず。

 

神谷真理子(本コラム執筆者)公式サイト「ma」

 

●「美しい日本のことば」連載中

 今回は「しろかね」を紹介。

―― 銀も金も玉も 何せむに まされる宝 子にしかめやも(『万葉集』より)。山上憶良のこの歌で「銀」を「しろかね」と呼ぶのだと知った人も多いのではないでしょうか。続きは……。

●「日日是食日」連載中

(220105 第771回)

【記事一覧に戻る】

ADVERTISING

メンターとしての中国古典(電子書籍)

Recommend Contents

このページのトップへ