日本人として覚えておきたい ちからのある言葉【格言・名言】
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紺碧の将

為せば成る為さねば成らぬ何事も 成らぬは人の為さぬなりけり

上杉鷹山

 広く知られたことわざである。出どころは江戸中期の米沢藩主、上杉鷹山。窮地に追いやられた米沢藩を立て直し、民衆や部下からの信頼も厚かった鷹山は、困難に立たされるたびに、こんな風にして自分も周りも奮い立たせていたという。よく知られているからこそ忘れがちになるが、ときどき思い出したい言葉だ。
 
 ある人がある場所で、こんなことを言っていた。
 
「わたしは、ものごとを考えるとき、〝できる〟〝できない〟ではなく、〝やるか〟〝やらないか〟で考えています。
 そうすると、できないのはたいてい、やりたくないことなんですね。
 だから、できない、やりたくない、と思うときに、この言葉を思い出して自分のお尻をたたいています」
 
―― 為せば成る為さねば成らぬ何事も 成らぬは人の為さぬなりけり
 
 人には「できること」と「できないこと」がある。
「できること」も、「やりたいこと」と「やりたくない」ことがある。
 そして、「やりたくないこと」でも、「やらねばならないこと」もあるだろう。
 
 それは「好き」や「嫌い」という自分の匙加減で決められるものではなく、もっと大きな何かから「お前にはできるか?」と試されているような、試練のような物事である。
 そこに挑むかかどうかは自分次第だが……。
 

 だから、

 できるか、できないか、ではなく、

 やるか、やらないか。
 
 成功や失敗はもちろん、できる、できないは「やる」と決めたその先にあるものだが、やろうとする「やる気」の動機づけがなければ人は動けないのも事実。
 なんのために、なにをするのか。
 それを熟考すれば、おのずと答えは見えてくる。
 あとは、そこに向かって動き出せばいい。
 
 だれかも言っていた。
「どんなことも行動を起こせば、もれなく結果はついてくる」と。

 

神谷真理子(本コラム執筆者)公式サイト「ma」

 

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(220223 第780回)

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