時が人の顔つきを変えるように、習慣は人生の容相を次第に変えていく。そして本人はそのことに気づかない
イギリスの女性作家、ヴァージニア・ウルフの言葉だ。1929年4月13日の日記に書いてあったと、『天才たちの日課』の著書であるメイソン・カリーが、続編の『天才たちの日課 女性編』の冒頭で紹介していた。
日々の習慣がどれほど大切かはいまさら言うまでもないが、心身は思っている以上に習慣を必要としている。
睡眠不足も心や体の不調も、多くは生活のリズムが狂うことで起こる。
だが普通に生活をしていれば、日常のたいていのことはルーティン化する。
起床や就寝、食事、仕事などの時間は判を押したように同じ時間になるし、もっといえば、食事の内容や仕事の内容もほぼ定まってくる。
生活のリズムが整うと、心身のバランスも整ってゆく。
心身が整えば、思考も行動もポジティブになってゆくはず。
食べたもので体が作られるように、心や精神は繰り返される習慣によって形成されるといって過言ではない。
マザー・テレサも言っているように、日々繰り返される思考は言葉になり、言葉は行動に、行動は習慣に、習慣はやがて性格に、そうやって出来上がった性格は、運命を決定づける。
「時が人の顔つきを変えるように、習慣は人生の容相を次第に変えていく」
と、ヴァージニア・ウルフも同じことを言っているが、
「そのことに本人は気づかない」そうだから、厄介である。
今回は「木下闇」を紹介。
まばゆい日向とは対照的な、木々の下の暗い木陰が「木下闇(このしたやみ・こしたやみ)」です。とくに夏の木立が鬱蒼と茂る、昼もなお暗い様子をこういいます。続きは……。
(220619 第799回)