われ、十四歳のことがまたあるか。
徳川 頼宣
徳川頼宣は家康の十男にして、紀伊徳川家の藩祖。
幼い頃から気骨の溢れる少年だった頼宣は、十四歳のとき大阪の陣で初陣を飾る。
先鋒に立つことを望んだ頼宣だったが、家康はこれを認めずに後方に詰めさせる。
そして大阪城は落城。悔し涙に暮れる頼宣に、家臣は「殿はまだお若い。また戦はあるでしょうから…」と慰めるが、そのときに言い放ったのがこの言葉。
頼宣は二十歳のときも三十歳のときも、常にこの言葉を心がけていたのではないだろうか。
十四歳の頼宣の言葉を、家康は褒め讃えたと伝えられている。
(110415第13回)