一葉落ちて天下の秋を知る
禅語。紅葉が美しい季節だ。落ち葉が折り重なったところをサクサクと音をたてて歩くのはじつに五感が刺激され、心地よいものだ。
一葉落ちる。これを我が身にたとえる。たしかに年齢とともになんらかの衰えを感じる。しかし、それは悪いことなのだろうか。
残された持ち時間が徐々に減っていることをそれとなく知らせてくれていると考えられる。そう考えると、つまらないことにとらわれるのはもったいないと思う。一葉落ちるのを知ると知らないとでは大きな違いが出てくる。
(141203第92回)