神様って、えらいデザイナーやなあ
松下幸之助
ある企画会議でのこと。
テレビの形がどれも墓石のような四角い形だからとデザイナー数名にデザインの変更を求めたところ、彼らはテレビに必要な部品は決まっているから、これ以外のデザインは無理だと答えたという。
それに対する松下幸之助の言葉がこれだ。
「神様って、えらいデザイナーやなあ。人の顔いうんは、みんな同じ部品を同じ数だけもっとるのに、一人として同じ顔はおらへん。一人ひとり違う顔で個性的や。ということは、それぞれが神様のオーダーメイドなんやなあ」
なんとユーモアのある言葉だろうか。
それゆえストンと心に落ちるのは、神の言葉だからか。
顔はもちろん、心も体も神が作ったオーダメイドである生き物が、みんな違うのはあたりまえだということ。
(151001第124回)