自分に合わせるのじゃなく、天に合わせる。それは、不都合を引き受ける。嫌なことを引き受けることだ
東城百合子
自然療法の大家で知られる東城百合子女史の言葉だ。
「天に合わせる」とは、天に従うということ。
孟子の「天に順う者は存し 天に逆らう者は亡ぶ」に通じる。
一見、不都合に思えることや嫌なことは自分にとって不利なように思えるが、時間を経て振り返ってみれば「あのことがあったおかげで」ということはよくあること。今さら言う必要もないだろう。
とはいうものの、そう簡単にできないのが人間の弱さである。
「不都合なこと」「嫌なこと」と勝手に判断しているのは、ころころ変わる勝手な心のしわざにすぎない。
つねに成長を求めている魂は、すべてを引き受ける覚悟ができていて、不都合なことや嫌なことこそ、さらなる上のステージにつながるとわかっている。
その魂は、天に通じているのだ。
(151202 第143回)