世の中は広いんだから、少しだけちがうところがあった方があたりまえ
ぼのぼの
4コマ漫画でありながら哲学的であると評された『ぼのぼの』。作者のいがらしみきお氏は、5歳のときに神の啓示により漫画家になることを決意したという。24歳でデビューし、『ネ暗トピア』で圧倒的支持を得た。
『ぼのぼの』は、まさに、ほのぼのとしたなかにもさらりと真理をついた言葉が数多く登場する。
登場人(?)物のひとり、アライグマくんは不思議な場所の存在を認めようとしないのだが、ぼのぼのはこう考える。
「世の中はすごく広いんだから、少しぐらいちがうところがあった方があたりまえじゃないのかなあ」と。
のんびり屋のぼのぼのは、ぼーっとしているだけかと思いきや、ときどき、せっかちなアライグマくんをも唸らせるような言葉をつぶやく。
そしてアライグマくんを怒らせる。核心をついているだけに反論ができないのだ。
世界は広い。
だから、あっちとこっちじゃあ「ジョーシキ」だってちがうのだ。
(151228 第151回)