最も重要な決定とは、何をするかではなく、何をしないかを決めることだ
スティーブ・ジョブズ
世に数多ある名言、格言の中で、代表的に取り上げられる人物の一人であるスティーブ・ジョブズ。
シンプルであることを好んだ彼が生み出したのは、時代を変えるほどの革命的なものばかりだ。その功績の大きさに比例して、残した言葉も極めてシンプルだが、ずしりと重い。
動物がこの世に生まれ落ちて最初にするのが呼吸。
文字が示すように、吐いて(呼)から、吸う。
肺に溜まった羊水を吐き出し、大きな産声によって力一杯、空気を吸うのだ。
出せば入るという「出入りの法則」で、われわれは生を得、そしてまた死を得る。
シンプル好きなジョブズらしい。
自然の摂理に則り、出入りの法則のままに生きたのだろう。
iPhoneのあのシンプルさを見ればよくわかる。
何かをしようとするときに、足すことばかりを考えるのではなく、まず引くことをしろと、ジョブズは教える。
呼吸に意識を向けてみよう。
体に沈殿したものを呼吸といっしょに吐ききるのだ。
あとには自ずと新しい空気が入ってくる。
(170205 第283回)