ものごとは、がんばって好きになっていくのが、本当なのではないでしょうか
みうらじゅん
漫画家でありイラストレーターのみうらじゅんの言葉。
長髪とサングラスの姿はあやしげで、ちゃらんぽらんな雰囲気満載のこのおじさん。出てくる言葉はテキトーなようにも聞こえるが、その実、なかなか奥の深いことに驚かされる。
好きな食べ物に好きな人、好きな仕事、好きな本、好きな場所、好きな映画・・・・。
人にはそれぞれの「好き」がある。
そして、「好き」には段階もある。
ちょっとだけ好きなのか、すごく好きなのか、三度の飯より好きなのか。
もちろん、昔から好き、最近好きになった、という時間の経過もあるだろう。
それまで好きじゃなかったし、むしろ嫌いだったはずなのに、いつのまにか好きになっていた、なんていうこともよくある話だ。
仕事でもなんでも、それが生きていくために必要となれば、嫌でも向き合っていくしかない。
だとしたら、嫌々やっていても人生おもしろくない。
いいところを見つけて、ときには好きになる努力も必要になる。
「むりやり好きになったわけですから、努力が入ってるわけですから、もう、好きに決まっているわけですよ」
とみうらが言うように、
「本当の好き」には努力がつきもので、続くということは、それだけでもう「好き」と証明しているみたいなものだ。
(170404 第302回)