仕事が喜びになる秘訣は「卓越」という1つの言葉で表すことができます。 そして、卓越するためには楽しみながら仕事をすることです
パール・S・バック
小説『大地』でピューリッツァー賞を受賞、後にその功績を称えられノーベル文学賞を受賞したパール・S・バックの言葉である。
宣教師の両親の元に生まれ、中国で育った彼女は大の親日家でもあった。
作家活動をする傍ら、不遇な子供たちを救おうと財団を設立したり、平和活動への支援も積極的に行っていたという。
パールいわく、仕事が喜びに変わる秘訣は「卓越」とのこと。
その仕事に関しては他人よりずば抜けて秀でている必要があるのだと。
そして、ずば抜けるためには楽しむのだと。
論語にもあるではないか。
「これを知る者はこれを好む者に如かず。
これを好む者はこれを楽しむに如かず」
ただ知る人は知識はあれど、それを好きな人にはかわない。
ただ好むだけの人は、それを楽しんでいる人にはかなわない。
義務や責任だけでは心が苦しくなってゆく。
そこに楽しみを見いだせば、何ごとも卓越の域にまで達することができる。
逆説もしかり。
集中し、がむしゃらにやっていれば、ついぞ味わったことのない恍惚感に浸れるかもしれない。
一行三昧、それもありだろう。
ときどき心に訊ねてみよう。
「おい、楽しんでるかい? 息が詰まっていないかい?」
良い返事なら問題なし。
イマイチな返事なら、楽しむ工夫を考えてみよう。
(170619 第327回)