多くの金銀を蔵に置いておくのは、有能な者を牢屋に押し込めておくようなものである
豊臣秀吉
成り上がりの天下人と言えばこの人、豊臣秀吉。人物像もその偉業もいまさら語るまでもない。
好き嫌いは別として、良くも悪くも百姓から天下統一を成し遂げた秀吉に学ぶことは多い。
この言葉もそのひとつ。秀吉らしいセリフである。
「金は使うためにある!」
とは誰の言かはわからないが、世の成功者を見ると、まったくそのとおりだと思う。
金に使われず、金を使う。
秀吉の言にあてはめるなら、
人に使われず、人を使う。
人使いのうまい人は金遣いもうまいが、金遣いの荒い人は人使いも荒い。
さらに言えば、
知識はためこむのではなく、知恵に変えて使う。
なるほど、秀吉が知恵に長けていたのもわかる気がする。
言葉はおもしろい。
いかようにも解釈ができるのだから。
世に数多ある言葉をそのまま鵜呑み丸呑みにするのはもったいない。
よくよくかみ砕き、咀嚼を繰り返せば、そのもの本来の旨味が味わえる。
(170630 第330回)