人生で本当に欲しいものは何なのか、よく考えてみたいですね
91歳でこの世を去ったターシャ・テューダー。自然を愛し、人生を愛し、生活そのものを楽しんだターシャの生き様は、今なお多くの共感を呼んでいる。スローライフの先駆者でもある彼女の生涯を見ると、目まぐるしく移り変わる世の中に疲弊した現代人に、忘れていたことを思い出させる。
手にしているものは、本当に必要なものなのか。
求めているものは、自分が本当に手に入れたいものなのか。
ときどき立ち止まって、心に問いかけてみる。
心の奥底に隠れている自分が本当に求めているものは、何なのだろう。
世間の常識にしばられ、自分で作り上げた城壁に閉じ込められてはいないだろうか。
常識という名の網に絡め取られてはいないだろうか。
「こうあるべき」という枠から抜け出さないかぎり、心の平安は訪れない。
だれがなんと言おうと、これだけは譲れないというものがあれば、それを軸に進めばいい。
大切なのは自分の意志。
「where there is a will,there is a way(意志あるところに道はある)」
ターシャは言った。
「遅かれ早かれ、人はみな死を迎えます。それでも、私たちは人生をより良くするために多くのことができるのです」
自分にとって何が一番大切なのか。
何を守りたいと思うのか。
常識という枠から飛びだし、外側から眺めてみれば、色も形もまったく違う景色が見えてくる。
(170705 第332回)