日本人として覚えておきたい ちからのある言葉【格言・名言】
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紺碧の将

やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ

山本五十六

 連合艦隊司令長官、山本五十六と言えばこの言葉。というほど名言中の名言。あまりにも有名すぎて取り上げるのをためらったが、ここはひとつ、初心に返ってみようと思う。

 

 この言葉には続きがある。

 ご存じかと思うが取り上げてみよう。

「話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。

 やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず」

 

 子は親の背中を見て育つ。

 子は親の鏡・・・。

 部下は上司の姿を良く見ているもの。

 口では立派なことを言っても、行動が伴っていなければ聴く耳は持たないし尊敬もされないから、上司の小言と部下の態度は堂々巡り。

 

 まずは、自分がやってみせる。

 人間以外の動物のほとんどは、言われなくてもそれができているのに、なぜ人間だけが? と頭をかしげたくなる。

 

 「人間ほど『子育て』をしている動物はいない」と言ったのは、自然流育児を提唱する小児科医、真弓定夫氏。

 人間以外の動物は、親の姿を見て子が育ってゆく「子育ち」ができているけれど、人間は親が先に手を出し口を出すものだから子は育たないのだと。

 つまり、「子育ち」ができていないから、ずーっと「子育て」をするはめになるのだそうだ。

 いわんや「親育ち」においてをやである。

 

 だから

 自分でやってみる。

 自分に言い聞かせる。

 自分をほめる。

 そうでなければ、成長しない。

 

 五十六さんの言葉はそのまま、自分自身が成長するための言葉でもある。

 教えられる者も教える者も、互いに育ってゆくための言葉だったのだ。

(171115 第374回)

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