どうやって生きるかなんてことは、誰も他人に教えられないよ。それは、自分自身で見つけるものだ
「レゲエの神様」、ボブ・マーリィの名言である。1978年、ジャマイカの首都キングストンで行われた「One Love Peace Concert」で、対立する二大政党の党首マイケル・マンリーとエドガード・シアガーをステージ上で和解させたことはあまりに有名だ。音楽で平和が取り戻せることを証明した歴史的瞬間だった。革命家、ボブ・マーリィの言葉はどれも胸に突き刺さる。
いつの時代も、生き方に迷う人は多い。
哲学書しかり、思想書しかり、世の中にあふれるほど生き方の指南書があることが、それを証明している。
人はなぜ、心のままに生きられないのだろう。
心に正直であればいいことはわかっていても、それができない人はたくさんいる。
プライドや虚栄心がジャマをするのかもしれないし、あるいは、常識に囚われているのかもしれない。
直心是我師(じきしんこれわがし)。
執着や偏見を取り払った、ありのままの自己の心が本来の道を指し示す。
どのような人生を送り、どのように死してゆくのか。
それは、誰にも教えてもらえないし、教えることはできない。
自分の人生は自分のもの。
どんな選択をし、どんな結果になろうとも、それは自分の責任だと覚悟する。
もっと自分自身と対話をしよう。
情報や他人の意見に惑わされていないか。
それは自分の本心か。
ありのままの心を見つめて考え尽くす。
「目をあけて見てみろよ。自分の生き方に満足してるのか?」
ボブの声が聞こえてきそうだ。
(171210 第381回)