あのね、いい方を選ぶんじゃなくて、あなたが思う方を選ぶのよ
トーベ・ヤンソンが描く普及の名作アニメ『ムーミン』に登場するタマネギ頭の小さな女の子、リトルミイの言葉を紹介。スナフキンについで名台詞が多いのが彼女。生意気でおしゃべりで気が強いけれど、きつい言葉の端々からこぼれ落ちる愛が胸に突き刺さる。
人生は選択の連続。
今この瞬間も、なにかを選んで物事が進んでいる。
小さな選択、大きな選択、大きさはその時々で変わるけれど、人は瞬間、瞬間なにかを選びながら生きている。
選ぶのは自分。
それをするのも自分。
たとえ仲間となにかをするとしても、役割があり、役目を果たすのは自分。
誰かが変わりに生きてくれるわけではない。
生きているのは自分なのだから、ひとつひとつ選び取っていくのも自分しかできない。
与えられたものも、受け取るか受け取らないかを決めるのは自分自身。
人生が選択の連続なら、迷うのは当然のこと。
だとしたら、成功や失敗があるのも当然のこと。
どんな経験も、次なる選択の道しるべになる。
「あのね、いい方を選ぶんじゃなくてあなたが思う方を選ぶのよ。
最初はいろいろ失敗するわよ。あなたバカなんだから。
でもそのうち自然といい方を選ぶようになっていくわよ。
最初からうまくやろうなんて自惚れてるんじゃないわよ」
初めから「できた人間」などいない。
初めから「いい人生」などあるはずもない。
経験が「できる人間」へと変えてくれる。
経験が「いい人生」へと運んでくれる。
(190201 第509回)