迷ったら迷わず原点に
経営の神様、松下幸之助翁の言葉をふたたび。取り上げたらキリがないが、ときどき登場してもらって喝を入れてもらおうと思う。「働き方改革関連法」が成立した2018年版PHP社発行の日めくりカレンダーの中にある言葉だ。働き方が大きく変わろうとしている今こそ、松下幸之助翁の力を借りたい。
「迷ったら迷わず原点に」
この言葉の意を汲み取って添えられた文も紹介しておこう。
―― 山道で迷ったら、迷ったと思われる地点まで戻るのが鉄則。
人生も同じ。
迷いが生じたら、迷わず原点に戻って考えよう。
自分のめざすものは何か。
そこから、なすべきことがあらためて見えてくるにちがいない。
信じて歩んできた道も、
ふと立ち止まってみたときに、
「これでよかったのか」と不安に駆られるときがある。
行き詰まりを感じれば感じるほどに。
しかし、松下幸之助翁は言うだろう。
「万策尽きたと思うな!」
「行き詰まっても行き詰まらない」
「とにかく考えてみることだ。工夫してみることだ。そして、やってみる。失敗すればやり直せばいい」
「悪い時が過ぎれば、いい時は必ず来る。おしなべて事を成す人は必ず時が来るのを待つ。あせらず、静かに時の来るのを待つ」
行き詰まりを感じたら、とにかく原点に戻ってみよう。
どうしたいのか。
何がしたいのか。
何はしたくないのか。
なぜそれを選んだのか。
なんのために、それをしているのか。
何を大切にしたいのか。
何を守り、何を手放すのか。
そもそも何のために生きているのか。
これからどう生きていきたいのか。
そして、
人生の最期を、どう締めくくりたいのか。
今こそ原点回帰。
「迷ったら迷わず原点に戻れ。
山は西からも東からも登れる。方向を変えれば、新しい道はいくらでも開ける」
天から松下幸之助翁の声が聞こえてきそうだ。
今回は、「零れ桜」を紹介。
はらはらと舞い散る桜。零れ桜(こぼれざくら)です。日本人にとって、桜はもののあわれを誘う花。続きは……。
(200415 第632回)