いつの時代にも通用する、普遍的な言葉があります。
それぞれの時代を懸命に生き、一事をなした人たちの一言だからこそ、今もなお私たちの心を揺さぶり続ける言葉の数々。“心の栄養”として、活用してください。
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田中 正造
日本最初の公害と言われているのが、明治時代に起きた「足尾鉱毒事件」である。日光市の足尾銅山で行う採掘作業に伴って、周辺の山や川が荒れ、鉱毒を含んだ水に魚は死に、川が氾濫すれば農作物が全滅するという被害…
坪内逍遙
坪内逍遙のこの言葉を目にしたとき、その意図することは十二分に理解しながらも、やはり苦笑せざるをえなかった。なにせ筆者も「温故の為に温故して、其の古びにかぶれ・・・」と坪内の揶揄する読書に耽っていた時期…
小林秀雄
小林秀雄の才覚が発揮されたのは紙の上ばかりではなかった。その講演はいずれも名演ぞろい。講演をまとめたCDが何枚か市販されているが、それらをまとめて聴くと、下手な大学に通うよりよほど多くの知恵と示唆を得…
堀文子
「群れない、慣れない、頼らない」をモットーとし、自然の中に身を置き、孤独と向き合いながら絵を描き続ける94歳の画家・堀文子の言葉。修行僧のように自分に厳しく、それでいて誰よりも純度の高い幸福を味わって…
小澤 征爾
小澤征爾は、世界でもっとも成功したと言える日本人指揮者。彼には有名なエピソードが多くあるが、上の一文は彼の信念を的確に表しているように思う。特に「本当の」という冒頭の言葉が重く感じられる。どのような分…
ユヴェナリス
小学校の教室に標語として掲げられていたこの言葉が「健全な体にこそ健全な精神が宿る」というような優生思想的な意味では決してないことを知ったのは、つい最近のことだった。表題ではあえて「宿れる」としてあるが…
フランソワ・ド・ラ・ロシュフコー
現代のさまざまな問題点を、「人間の我欲によるもの」とする論調が多いが、「欲」も多種多様であることを忘れてはいけない。ロシュフコーはマキャヴェリストの急先鋒。人間の心の影の部分を見つめ、的確な言葉にして…
芥川龍之介
芥川の言葉は、辛辣だが真理を言い当てている。与論(世論)とは私論の集積である。だからこそ、それはときに「民意」という名で社会を動かす力となる。だがそれゆえに、作用する方向が歪めば、実に低劣でおぞましい…
長岡半太郎
震災で私たちが考えなおしたことは無数にある。なかでも自然と人間との関係について、相当の後悔を抱きつつ、私たちが歩んできた自然との共生のあり方を問い直す動きが全国に生まれ、今も続いている。長岡のいうとお…
シラー
シラーはドイツの思想家、劇作家、詩人で……などと説明するよりも、ベートーベン「第九」の「歓喜の歌」を書いた人、というほうが私たち日本人にはなじみやすいかもしれない。パンドラが好奇心に誘われるまま開けた…