死ぬまでに読むべき300冊の本
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紺碧の将

死ぬまでに読むべき300冊の本

どんなに時代が変わろうとも、本が人類の知的財産であることに変わりはありません。
少年の時分より、本を師と仰ぐ髙久 多樂がさまざまなジャンルから独断と偏見で選んだ300冊の本。
本選びの際の参考書として、活用してください。【テキスト/髙久 多樂】

Topics

file.151『錦繍』宮本輝 新潮社
——蔵王のダリア園から、ドッコ沼へ登るゴンドラ・リフトの中で、まさかあなたと再会するなんて、本当に想像すら出来ないことでした。冒頭が印象的だ。錦繍とは、日本の山河が織りなす美しい風…
file.150『ナチュラル・ナビゲーション』トリスタン・グーリー 屋代通子訳 紀伊國屋書店
かつて、方向感覚を磨くことは、人間が生きていくうえで必須だった。食料を求めて遠くへ出かける。しかし、棲み家に戻れなければ、雨露もしのげず、暖もとれず、備蓄した食料を食べることもでき…
file.149『新古今和歌集』久保田淳校注 新潮社
本書に収められている歌は、全部で1979首。見開きに6〜7首が収められ、欄上に細かい字で説明・解説が付されている。それらを読んで、これはと思ったものをワードに写し、何回も諳んじるの…
file.148『いのちの仕組み』石原克己 和器出版
著者のプロフィールを見ると、「医療の根本は、人体が本来持つ自然治癒力を引き出し、治癒の過程を手助けすることにあるという考えのもと、鍼灸・漢方などの伝統医療から科学機器を利用した現代…
file.147『太陽と痛み』ヘスス・カラスコ 轟志津香訳 早川書房
小説には、作家が生きている場所の空気感が表れる。この作品を読んだとき、スペイン国内を飛んでいるときの映像が甦ってきた。低空飛行だったため、樹木のほとんど見えない赤茶けた大地が克明に…
file.146『食に生きて』辰巳芳子 新潮社
〝いのちのスープ〟で知られる辰巳芳子さんは、ちょっと近寄りがたい雰囲気を醸している。以前、辰巳さんが主宰している料理教室をテーマにした番組を見たことがあるが、受講者の女性は叱られて…
file.145『天地明察』冲方丁 角川文庫
軽妙で清々しい時代小説である。江戸時代、改暦のために各地を歩いて天文観察をし、ついにひとつの真理にたどり着いた若き算額者・渋川春海(2代目安井算哲)の話。春海は囲碁打ちの天才でもあ…
file.144『聴く鏡』菅原正二 ステレオサウンド
帯のコピーがいい。「趣味は面倒なものに限る。面倒は愉しみを持続させ、楽はアクビをさそうだけ」岩手県一関市にあるジャズ喫茶「ベイシー」のオーナー菅原正二氏の言葉である。その店の特色は…
file.143『おおきな木』シェル・シルヴァスタイン 本田錦一郎訳(篠崎書林) 村上春樹訳(あすなろ書房)
シェル・シルヴァスタインの『おおきな木』という絵本は、あっという間に読み終わるのに、深い余韻がいつまでも続く。優れた絵本のお手本のようだ。よく知られているように、この絵本は2つの訳…
file.142『パパラギ』ツイアビの演説集 新潮文庫
「初めて文明を見た南海の酋長ツイアビの演説集」というサブタイトルが示すように、まったく現代文明の恩恵を受けていない(毒されていない?)人から見た文明人パパラギ(※この本の中では主に…

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