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紺碧の将

注目している人物

2022.06.13

 先日、久しぶりにある人と再会し、こう尋ねられた。

「いま、髙久さんが注目している人は?」

 答えに窮してしまった。すぐに答えたくて高速で脳を回転させるが、いっこうに浮かんでこない。結局、「いまのところ、だれもいませんね」と答えるしかなかった。答えながら、これではいけないと思った。

『Japanist』を編集していた頃は、つねにそういうアンテナが立っていた。どこかに面白い人はいるまいか、と。また、周囲からもたくさんの情報が集まってきた。しかし、『Japanist』を終えてからというもの、そういうことがなくなった。

 そうなると、〝ほんとうの自分〟が現れてくる。

 どこに関心が向いたか?

 その大半が、「時間に摩耗しない本物」であった。つまり、数十年、数百年と経っても色褪せることのない、超一級の芸術である。以前に増してドストエフスキーやバッハやモーツァルトや北斎や芭蕉の素晴らしさがわかるようになった。若い頃はあまり食指が動かなかったオペラだが、いまは3時間があっという間と思える。歌曲もそう。

 それはそれでいいのだろう。

 しかし、それだけではいけないとも思う。はるか昔に生きた、超一流の人が遺した文化遺産を尊び、堪能しつつ、自分と同じ時代を生きる人たちの動きにも着目せねば、と。

 それから「注目すべき人物」というワード・ファイルをつくり、自分なりに情報を集め始めた。現在、そこに記されているのは4人。

 これも「故きを温めて新しきを知る」のひとつかもしれない。

(220613 第1132回)

 

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