I will prepare and someday my chance will come.
エイブラハム・リンカーン
チャンスはいつか必ずくると信じ、準備を怠らない。
このような意味の格言は、まさに星の数ほどある。それだけ真理を突いているとも言えるだろうし、見方を変えれば、そうすることがいかに難しいかという証でもある。
人は、他人の功績だけを見て、うらやましいと思う。自分もあんなふうになれたら……。しかし、〝あんなふう〟になるまでには、並々ならぬ努力の積み重ねがあったことを忘れてはいけない。日々の一挙手一投足に至るまで備えを万全にしているからこそ、一定の成果がもたらされる。棚ぼたはありえない。そのことを大谷翔平くんは多くの人に教えてくれている。
誰にでも等しく与えられている時間を、いかに〝生きた時間〟にするか、それにこそ人生の質が問われているのではないか。
不肖筆者は、日々の行動予定表に、手書きで目立つように「一日一生」と書いている。大事なことを忘れてしまう自分への戒めのために。
(第108回 221008)
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