海の向こうのイケてる言葉
HOME > Chinoma > 海の向こうのイケてる言葉 > I now begin the joumey that will lead me into the sunset of my life.

ADVERTISING

私たちについて
紺碧の将

I now begin the joumey that will lead me into the sunset of my life.

ロナルド・レーガン

 前回に続き、元アメリカ大統領の言葉を。ただし、今回の言葉は人々を鼓舞するものではない。人間として生まれ、生をまっとうした後の澄み切った心と諦観が入り混じった、しんみりとする言葉である。

 意味は「私はいま、人生の黄昏にいたる旅に出かけます」。

 1994年、ロナルド・レーガン元大統領は、自らアルツハイマーであることを公表し、こう言葉を結んだ。そして、10年後、彼は他界した。「the sunset of my life」という言葉が切ない。しかし、そこに至るまでを「joumey」と表現したところに彼独特の機知がある。

 

 政治家に不可欠なのは、「どういう社会にしたいのか、そのためになにをすべきなのか」ということを考え、伝える能力を備えていること。構想力のない人は論外だし、あったとしてもそれを伝える能力がなければいけない。そういう意味で、レーガンは稀有な政治家であったと思う。

 そんな彼には、ほかにも印象に残る言葉がある。

 ――この世の中には2種類の人間がいる。できる人間と批判する人間だ。

 ――ゴルバチョフさん、この壁を壊しなさい。(ベルリンの壁の前で)

 ――人々が戦争を始めるのではない。政府が始めるのだ。

 最後まで賢明でチャーミングな政治家であった。

(第130回 240804)

 

髙久多樂の新刊『紺碧の将』発売中

https://www.compass-point.jp/book/konpeki.html

 

本サイトの髙久の連載記事

◆多樂スパイス

◆死ぬまでに読むべき300冊の本

◆音楽を食べて大きくなった

◆ちからのある言葉 

 

「美しとき」コラム

「美は心のなかにある」

【記事一覧に戻る】

ADVERTISING

メンターとしての中国古典(電子書籍)

Recommend Contents

このページのトップへ