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紺碧の将

14回目の『Japanist』

2012.07.30

 『Japanist』No.14が発行された。どんな事態になるのかまったく予測ができなかった2009年4月の創刊から早3年強。14回も号を重ねると、かなりペース配分がつかめるようになってくる。と同時に、仕上がりも予想できるので、仕上がったときの感動も薄れてくる。仕上がった頃は、すでに次号の構想に意識のほとんどが向いているので、過去を振り返る気持ちになれないというか、編集者の哀しい性である。実際、今週から取材ラッシュに突入するので、心は次号へ向いている。

 とはいえ、最新号という「過去」の成果は、周りの反応からうかがうことができる。例えば、今回ご紹介した岡山県総社市の片岡聡一市長の記事を読み、ゴミ袋の変動相場制、市内均一300円タクシー、農産物の全量買い取り制、障がい者雇用施策などを見学したいという地方議会議員から連絡をいただいたり、「江戸切子がどういうものかわかった。今度、自分も使ってみたい」とか「あらためて塚越寛(伊那食品工業会長)さんの経営哲学を総体的に理解することができた」とか、「I Love 安藤久蔵さん♥ とか、いくつもの反響があり、そのたび、「媒体」の役割とはこういうものなのだなあと実感するのである。

 特に、安藤さんの生き方には度肝を抜かれた方も多いだろう。通常、100歳を越えたお年寄りは、社会が保護すべき存在という見方をするが、安藤さんは85歳で起業した後、101歳の今も現役バリバリ。30年間病気ひとつせず、仲間を連れて富士山に登り、毎日3時間以上もウォーキングした後、愉快に仕事をし、今でも相応の納税をしている。なるほど、人は自分なりの人生哲学をもち、きちんと自己管理をすれば、こんな風に生きられるのだなということを身をもって教えてくれた。あっぱれな方である。

 はっきりいって、今世間に流布している「後期高齢者像?」は、根本から間違っている。後期高齢者ほど人生経験が豊かで(当たり前だが)、その分、人生の楽しみ方を知っているはずだ。もっともっと社会において活躍してもらい、あとに続く若い世代の指南役になってもらわなければならない。「お年寄り」などといって、骨董品を扱うような接し方は良くないと思う。

 さて、次号から “世界のエアロコンセプト” 菅野敬一氏のインタビュー記事を連載する。 「ブランディング」「経営の常識」「金融」「技術の生かし方」「感性の磨き方」など、テーマを絞り、正面からズドンと突撃する魂胆である。それでもって、ちょいと江戸便で素敵なメッセージを語っていただこうという寸法だ。乞うご期待。

 それから、『Japanist』のオンラインショッピングサイトが開設され、クレジットカードやコンビニ支払いも可能になりました。フーガブックや神楽サロン出版の書籍も扱っています。

http://japanist.shop-pro.jp/

(120730, 第357回)

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