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紺碧の将

被災地に寄り添うはせがわファミリー

2016.03.13

Souji 表紙&表4 5年の歳月が過ぎた。

 あの日の記憶を風化させてはならないのはもちろんだが、徐々に薄らいでしまっているのも事実だろう。良くも悪くも、人間は忘れる生き物であり、特に日本人はもともと「水に流す」民族であることに加え、DNAの中に自然災害に対する「馴れ」がある。
 しかし、ずっと被災地の人たちに寄り添っている人たちもいる。そのなかでも「はせがわファミリー」は特筆すべき活動をしている。
 はせがわファミリーとは、画家のはせがわいさおさん、奥様の芳見さん、そしてお嬢様の祐希さんのお三方である。若い頃、「ずっと絵を描き続けたい」と志したはせがわいさおさん。彼と出会い、「ずっとこの人に絵を描かせたい」と夫を支え続けてきた芳見さん。二人の思いは、やがて「夫が絵を描き、妻が物語を添える」という形に発展し、娘・祐希さんの誕生をきっかけに「スターリィマン」という愛の使者が誕生した。そして、成長した祐希さんは、母の書いた物語や詩を朗読し、両親の活動を広く知らしめる……。
 そんな彼らを知ったのは、2009年、ホテル・オークラで行われた「よい国つくろう! 日本志民会議」でのこと。、翌年、『fooga』の最終号でご紹介した。

 

はせがわファミリー はせがわファミリーは、被災地に通い続けている。被災地の方たちの心を癒やす9枚の原風景を描き、物語を読む「紙芝居ライブ」をずっと続けているのだ。紙芝居ライブはすでに350回を超えているというから驚き以外のなにものでもない。もちろん、営利活動ではない。交通費だけでもかなりの負担になるだろう。それをずっと続けているというのは、まさに「本物の慈悲」がなければできないことだ。私などには到底まねはできない。
「善意の押し売りはしたくなかったので、被災地の方々に必要とされている間は続けようと思いました。ありがたいことに、今でも紙芝居ライブの要望は絶えません」といさおさんは語る。

 

 このたび、はせがわファミリーの活動をまとめたムックを弊社のフーガブックスより刊行した。タイトルは『Negai 旅するスターリィマン』。祐希さんのアイデアだ。『fooga』に掲載した特集記事とその後の活動、上甲晃氏(元松下政経塾塾頭・現志ネットワーク代表)と大山泰弘氏(日本理化学工業会長)の対談、「心の原風景」9作品と解説などを含め、84ページオールカラー。
 あらためて痛感したことは、志を貫いていればやがてそれを応援する人が現れるということ。今回のムック発行にあたり、数十人もの人たちが支援している。
 ポジティブな波は広がっていく。
(160313 第622回 写真上は『Negai 旅するスターリィマン』の表紙、下ははせがわファミリー)

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