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紺碧の将

読書する犬

2009.05.10

 我が家に「海」という天才猫がいる話はすでに書いた。

 毎朝7時頃、私の寝室に入ってきて、耳元で「ニャー」と鳴く、目覚まし猫なのである(時々時間を間違えて6時頃起こしにくるのは玉に瑕)。ちなみに休日は起こしにこない。ちゃんと休みかどうかわかっているから。

 もっとスゴイところは、執筆の邪魔をしないことだ。書斎の中までズカズカと入ってくることはない。ただし、一歩書斎を出ると、いきなり駆け寄ってくる。そんな風だから、執筆などで疲れた時は「慰み猫」に早変わりする。両腕をつかまれて大回転、猫背矯正、飛行訓練など、何をされても平然としている。しばらく遊んで気が済んだ後、解放してあげると、さも何事もなかったかのように悠然と歩き始める。

 そうかと思うと、私がソファで本を読んでいる時はすかさず隣に飛び込んできて、ぴったりくっついている。おまえの前世は何者だ? と訊きたくなってしまう。

 とまあ、こんな感じで猫のことを書いているうちに「猫バカ」に成り果ててしまうので、これくらいにしておこう。

 ところで、我が家にはもうおひとかた、ペットがいる。パンナという柴犬だ。「海」は小川のほとりにある田んぼの側溝で拾ったので「タダ」だが、パンナはペットショップで買った。たしか8万円だったと思う。

 この犬は何の訓練も受けていないので、せいぜい餌をもらう前に「お手」をするくらいだが、唯一の取り柄といえば、『竜馬が行く』を愛読していることである。ほーら、写真を見てください。しっかり読んでいるでしょう。

 「日本人は本を読まず、どんどんおバカになっていくけど、少しはこの私を見習って、いろいろなことを学んでほしいワン」とパンナも言っている。

 たしかに、ごもっともである。

(090510 第98回)

 

 

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