You’ll never find a rainbow if you’re looking down.
チャップリン
下を向いていたら、虹を見つけることはできない。チャップリンらしい言葉だ。
不肖・私の言葉「空の大きさを見よ、心の襞を観よ」にも通ずる。
毎日、街頭や駅の構内で無数の人たちとすれ違う。大半は、うつむいている。本人はうつむいているとは思っていないのだろうが、客観的に見れば、まぎれもなく「うつむいている=下を向いている」状態で歩いている。あるモノに心を奪われているからだ。当然、猫背になる。人にもぶつかる。運が悪ければ、ホームに落ちて電車に轢かれる。そういう災難に遭わずとも、いつもうつむいていたら、心はだんだん鬱屈してくるにちがいない。
べつにアレを見るのが悪いと言っているのではない。現に、この記事だってアレで読んでいる人がほとんどだろう。
しかし、歩くときくらい周りを見ようよ。ときには空にも目を向けてみようよ。思わぬものを発見するにちがいない。少なくとも、気持ちは上向きになるはず。
愚痴ばかりこぼしている人が、自分の発した言葉に感化され、鬱屈した人生になるように、うつむいている時間が多ければ、そういう人生になるのではないか。
そう思うのだ。
(第34回 210107)
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