鉄棒を飲み込むスズカケの木
2021.01.08
JR四ツ谷駅から飯田橋駅にかけて、土堤のうえに桜並木がある。市ヶ谷に事務所があったころは、ときどき歩いたものだ。土堤の下を黄色やオレンジ色の電車が行き交い、外堀をはさんだ対岸に桜並木が見える。味わいのある風景だった。
並木道の途中に、鉄の棒を飲み込んだスズカケの木がある(写真右)。目のようなものもあり、どう見ても大きな魚が鉄の棒を飲み込んでいるとしか見えない。反対側は、飲み込んだ棒が肛門から出ているように見える(写真下)。
どのようなプロセスをたどってこうなったかはわからないが、植物の獰猛な生命力を感じさせる一片の光景だ。
ひとつわかることは、鉄柵を設置する際、沿道にあったスズカケを伐採しなかったということ。時に植物は面白いことをしてくれる。
(210108 第1051回)
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