First love is only a little foolishness and a lot of curiosity.
バーナード・ショー
アイルランドの劇作家、バーナード・ショーは数々の至言を残した。ノーベル文学賞に選ばれたとき、一度は受賞を辞退したが、賞金を寄付するという条件で〝しかたなく〟受賞したという粋な人。既成の権威など、はなから相手にしていなかったにちがいない。
そんな彼の真髄ともいえる言葉がこれ。
「初恋とはちょっとした愚かさと、あふれるような好奇心がある状態をいう」
だれもが思い当たるフシがあるだろう。愚かだったけど、未知の世界を想像してワクワクしたことを。
しかし、人はやがて〝経験を積む〟ことによって賢くなる反面、好奇心を失っていく。その行き着く先が死ではないか。
だとすれば、どんなに歳を重ねても、初めての恋のような体験をすることによって好奇心の目盛りが急上昇するはず。もちろん、ほとんどの人は社会的になんらかの立場を得ているわけだからそれほど容易なことではない。実行するかどうかは別として、いつまでも〝愚かなりしわが心〟を失いたくないものだ。
(第47回 210411)
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