Change before you have to.
ジャック・ウェルチ
アメリカの実業家・ジャック・ウェルチの言葉。GE社での実績によって「伝説の経営者」とまで呼ばれた彼の信念は「変革を迫られる前に変革せよ」であった。
戦国時代の栄枯盛衰を見てもわかるように、つねに周囲に情報網を張り巡らせ、危機の芽を察知するや、果敢に対処した組織が生き残った。しかし、言うは易く行うは難し。変革を迫られる前に自ら変革することはきわめて難しい。
「易経」に「窮すれば変ず、変ずれば通ず」という言葉があるが、人間いよいよこれ以上悪くなると破滅するという状況に追い込まれて、ようやく変わる態勢になれる。そして、変わることができれば、物事は自ずと通ずる(=道が拓ける)。
絶滅しなかった生物に共通するのは、環境の変化に柔軟に対応できた臨機応変さ。人間社会も同じだ。
そうは言っても、これまた言うは易く行うは難し。なにを死守し、なにを変えていけばいいのか、日々模索する人も多いだろう。もちろん、筆者もその一人である。
(第59回 210704)
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