2022年のはじめに思うこと
年々、年が明けるときの感覚が麻痺していく。いちおう大晦日には恒例のお礼参りをし、年越しそばを食べ、元日にはおせちを食べる。かといって、他はなにも変わらない。いつもの時間に起きて所定の運動をし、原稿を書き、読書をし、禅語を書き、万葉集と白川静の「常用字解」を写し、朝食ののち昼寝(朝寝?)をし、散歩をし、書の稽古をし、夕方からは映画などを見ながら夕食を2時間くらい楽しみ、風呂で芭蕉を暗唱し、9時からのバータイムでは1杯のウイスキーを飲みながら1枚のCDを聴いて本を読む。とくだん眠いと思わないが、毎夜10時10分頃、ベッドに就く。起きている時間の大半は、ずっと音楽が流れている。そんな毎日だ。もちろん、元日だろうが仕事をする。
人はそれをルーティンと言う。しかし、私はただそうすることが心地良いからしているに過ぎない。しゃかりきになって、これをルーティンにするぞと思ってやっているわけではないのだ。「そうすることが快適だから」、それに尽きる。
食べ物もそう。これは健康にいいから食べようとか、これを食べると太るからやめようという発想は皆無。毎日アルコールを飲み、甘いものも欠かさない。ろくでもない情報に左右されて、せっかくの人生の愉しみを失いたくない。判断基準は「体が求めているかどうか」。食べる量も飲む量もすべて体が教えてくれる。
それはそうと、スマホの万歩計(ハートマークのついたヘルスケア)を見ると、自動的にアップグレードされたのか、「歩行非対称性」と「歩行両脚支持時間」という項目が加わっていた。前者は「片方の足がもう片方の足より速くなったり遅くなったりする時間の割合。値が低いほど、歩行パターンが健康的」、後者は「歩行中に両脚が地面についている時間の割合。値が低いほど、片足に体重をかけて歩くことが多いことを意味し、バランスが良いことを示している。通常は20〜40%」とある。
いい目安を得たと思った。なぜなら、いつも歩く姿勢や座ったときの姿勢に気を配っているからだ。猫背になったり、前後左右にフラフラを体の重心を揺らしながら歩くことはやめようと。そのおかげか、歩く姿勢がいいと〝お褒め〟の言葉をもらうことがある。
チェックしてみると、歩行非対称性は0〜3%、歩行両脚支持時間は20〜25%。歩行非対称性は0の日が多い。左右のバランスがとれていて、軸がブレずに歩いているということか。今後は、足上げ運動などによって、歩行両脚支持時間の値を減らす、つまりしっかり脚を上げて歩くということが自然体でできるようにしたい。年始の目標としては小さなものだが、こういうことの積み重ねが充実した1年につながるのだと思う。
(220103 第1109回 写真:散歩のときに見た、国立競技場の槍投げの像)
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