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紺碧の将

雪が降ってきたから

2022.01.10

 去る、6日の午後、ふと窓の外を見ると、雪が降っていた。しばらくうっとりと眺めていると、「!」と頭のなかに走るものがあり、すぐさま天気予報を見た。すると、都内の降雪予測は5センチ。夕方まで降り続き、夜の冷え込みは厳しいが、翌日は快晴とのこと。埼玉県を調べると、都内ほどではないが、似たようなものだということがわかった。

 急遽、何人かに連絡をとり、翌日の早朝から埼玉県の、とある森の撮影をすることにした。

「子供たちのために、森をつくりたい」

 ある人が数十年前に着想したことが、美しい森(林と言った方がいいかも)となって実現している。敷地内は絶妙な高低差があり、毎年、子供たちがホタルの幼虫を放流し、夏、ホタルに再会する。人の手が適度に入った、清々しい森である。

 くだんの方は、絶滅危惧種に指定されている淡水魚ミヤコタナゴの保護活動にも尽力し、オオムラサキも飼育している。森の一角で数多くの生き物を飼育している。子供たちにとっては、絶好の遊び場であり、教科書でもある。

 その森の四季を写真と文章で表現する本を作成することになり、私がディレクションをすることになった。

 思いがけない雪景色が撮れたことで、スタートに弾みがついた。来年の春までには、素晴らしい本が仕上がると思う。

(220110 第1110回 写真は、その森ではなく、新宿御苑)

 

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