西吾妻山登山記
福島県と山形県にまたがる西吾妻山へ登った。
標高2,035メートルとはいえ、天元台高原駅からロープウェイとリフトを乗り継ぎ、そこから往復4時間ばかりの行程である。こういう楽をすると、この後、きつい登山ができなくなる。ま、いいか。これに命を賭けているわけでもないし、そろそろ体力を考えればこういう登山もありだろう。とまずは自己弁護を。
外界はうだるような暑さだったが、山の中腹から霧がたれこめ、風が吹いてきて細かい粒の雨が降ってきた。気温は急に下がり、雨具を着ても寒いほど。
周囲の景色はけぶっていてよく見えない。しかし、妙な快感があった。山に包まれて歩いているような感覚になったのだ。
日差しがない分、体力の消耗は抑えられたが、石が濡れて滑りやすい。転んで打ちどころが悪く……となる人は少なくない。よほど気をつけて歩かねば、と思いながら慎重に進んだが、それでも何度も転倒しそうになった。
天候が悪く、絶景は見られなかったが、満足度の高い登山だった。
下山したあと、米沢へ。いや〜、カンカン照りで暑いのなんのって。
霧の中へ
さまざまな緑のグラデーション
石が濡れて滑りやすい
西吾妻山神社。神々しい佇まい
頂上付近の風景
帰り道のリフト。計3本を乗り継ぎ、所要時間は片道40分。まさに空中散歩。眼下には色とりどりの花が咲き、そこに花の名前が書かれた表札がある
(220813 第1188回)
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