今年の夏は寒かった
タイトルを見て、「間違っているよ」と思う人がほとんどだろう。
しかし、私はほんとうにそう思っている。正確には、「外はめっぽう暑かったが、建物のなかなど人工的な空間はめっぽう寒かった」と。
とにかく、どこへ行ってもキンキンに冷えている。まるで冷蔵庫のように。生来、暑さに強い私だが、冷房には弱く、特に今年は外気との差が大きく、夏風邪をひいてしまった。風邪などほとんどひかないのに、夏風邪は昨年につづき2年連続である。
38度台の熱が1週間以上つづき、39度超えも3日くらいあった。その渦中に友人と飲みにも出かけたが、まるで宇宙遊泳をしながらカウンター席で酒を飲んでいる感じだった。今思えば、人にうつしてしまうかもしれず、無謀なことをしてしまったと思う。反省反省。
医師として私がもっとも信頼していた小児科医の真弓定夫氏は、「いちばん怖いのは、赤ちゃんが生まれた瞬間から人工的な空気を吸っていることです」と言っていた。
たしかに冷房の空気はサラサラで快適だが、乳児がそれに慣れてしまうと、自然な体温調整ができなくなるという。
「これだけ暑いのだからまったくクーラーを使ってはダメとは言わないが、せめて外気との差を5度程度に抑えないと」とも言っていた。
今年の暑さを考えれば、5度差でもかなり暑くなってしまうから、室温は30度以下というあたりが妥当なのかも。わが家は28〜30度くらいだが、これくらいがじつに快適。
燃料費は高騰しているのに、ブルブル震えてしまうほどキンキンに冷やす。人間様は相変わらずやっていることがチグハグだよな、と思うのは私だけ……かな。
(220920 第1192回)
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