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紺碧の将

一本歯の下駄を履いた天狗になりたい

2024.06.29

 知人から面白いものをもらった。バランステック京都(下駄ラボ)が製造している一本歯の下駄である。

 カタログに「スポーツ科学」✕「日本の伝統技術」とあるように、昔からある下駄という履物に先進のスポーツ科学を加味した画期的な商品で、その名のとおり歯が一本しかない。

 歯の高さによって難易度が変わる。私がもらったものはビギナー向けの43mm。歩くのはさほど難しくはないが、静止したまま立つのは難しい。さらに、そのまま両足の踵を床につけ、まっすぐ立ったり、その場で片足は踵、もう片方はつま先を床につけ、足踏みのように交互に踵とつま先を入れ替えるなど、かなり難儀した。自分でもふくらはぎが硬いことは知っていたが、これほどとは思わなかった。すぐによろけてしまい、壁に手をついてしまうのだ。

 ところが、である。毎日少しずつ続けるうち、楽にできるようになった。いまではその場で立ったまま踵とつま先をサッと入れ替えて着地させることができる。なにごとも練習、慣れである。

 この数ヶ月、主に体幹を鍛えるトレーニングを取り入れている。それによって何が変わったかと言えば、歩く時や立っている時のバランス感覚である。ほとんどブレなくなり、楽に動けるようになったこと。そう思って周りを見渡すと、歩きスマホで前かがみになり、猫背になっている人がじつに多い。歩く時の左右のブレも大きい。あれじゃ疲れるよなあと要らぬ心配をしてしまう。

 

 それにしても「NHKから国民を守る党」の立花はなにを考えているのか。おそらくただNHKが嫌いなだけで、なにも考えていないのだろう。以前、党名を「政治家女子48」に変えたはずだが、いつの間にか戻したようだ。よほど暇なのだろう。

 ポスター掲示板を金儲けの道具にしたり、「NHKに受信料を払っている人は馬鹿だと思います」などの広告を出すなど、過激なことをすればするほど逆効果になっていることに気づいていないようだ。つまり、NHKを嫌いな人は彼のように恥知らずで低俗な人間なのだと知らしめている。彼が醜態を演じれば演じるほどNHKの価値は称揚されている。「文句のある人はここにラインして」と書いているあたり、相手にしてほしい一心なのだろう。極度な寂しがり屋のようだ。

 NHKの受信料を強制的に徴収するということについては理解できなくもない。ただ、私はペイTVだと思うようにしている。というのは、見たい番組はほぼNHK。美術・音楽・文学などの芸術もの、「ワイルドライフ」や「グレートネイチャー」「日本百名山」などネイチャー系の番組はじっくり作られているだけに見ごたえ十分。あれらの番組を、予算をかけずに作ることはできない。よって対価を支払うのは当然のこと。コマーシャルがないから、精神衛生的にもいい。

 とにかく都知事選は、早く終わってほしい。小池さんと蓮舫氏の一騎打ちなのだろうけど、共産党が与する蓮舫氏だけはなんとしても避けてもらいたい。小池さんは政治家らしい政治家で、おおむねしっかりやっていると評価している。

(240629 第1228回)

 

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