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紺碧の将

新しい日本をつくる選択

2012.12.16

 今日12月16日、衆院総選挙の投開票が行われる。大勢が判明するのは明日の未明頃か。

 今回の選挙が、これからの日本の方向を決定づける重要な選挙であることは論を待たないだろう。国内外に山積する課題に対してどう対処するのか。すべてパーフェクトな答えなどあるはずもないが、少なくとも理想の答えに少しでも近づけようとしなければいけないのは当然のこと。今までは政治家も国民も重要課題を先送りし、目先のバラマキ配分にしか関心がいかなかったが、今回はそうもいくまい。

 来年の干支は癸巳(みずのと・み)。「癸」は基準やものさしなど、「はかる」という意味がある。これからの日本を「はかる」大事な節目にあるという意味でもドンピシャだ。

 くわえて、見晴らしのいい状態も表しているという。たしかに、今までこの国を(あるいはこの世界を)蝕んでいたさまざまな要因が露呈されている。原子力エネルギーもそのひとつだろう。

 一方、「巳」は、冬眠から目覚めた蛇が這い出している状態を表した文字で、新しい時代の到来を予感させる。

 いずれにしても、小手先ではなく、根本からの変革が要求されるということ。もう、「手当をいくら出します」「ただちに原発ゼロにします」「消費税を上げないで、行財政改革だけで財源を捻出します」「第9条があれば平和を守れます」などといった根拠のない、票取りのための無責任なアピールが功を奏すとも思えない。そんなに日本人はバカじゃないだろう。

 

 そういう時代の変わり目にありながら、相変わらずひどい政治家もいたものだと呆れ果てた。投票日前日の15日、長崎では街頭であいさつに立った前議員の娘が土下座して投票を呼びかけたという。また、福岡では前議員が演説の最後に頭を下げ、涙混じりに「助けてください」と訴えたという。

 恥を知れ!、と言いたい。浮浪者が「助けてほしい」と土下座するのならまだしも、これから日本の将来を担わんとする候補者が国民に「助けてほしい」」とはいったいなにごとか。それほど己がかわいいのか。どうして自分のすべてをなげうって民のために尽くしたいと言えないのか。

 本来、お願いするのは有権者の方である。有権者ができないから、信託を受けた人が国政を担うのである。そういう候補者ばかりとは言わないが、総じて「情に訴える」演説ばかり。見識のあるスピーチを聞くことは、ごくごく稀だ。

(121216 第387回 写真は新宿御苑のお母さんスズカケ。日本のすべてのスズカケは、このお母さんから生まれたという)

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