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紺碧の将

『Japanist』第19号、仕上がりました

2013.10.23

 

プリント『Japanist』第19号が完成した。

 以前もこのブログで書いたが、本号より私ひとりで編集・制作をすることになったので、どんな事態になるのか、密かに危惧していたが、フタを開けてみれば予定より一日早く完成した。

 もちろん、楽な道のりではなかった。創刊号から第4号まで一人でやっていたので、ある程度の感触はつかんでいたが、今はその他にもやるべきことが多い。そういう状況下、どう段取りをつけて物事を進めればいいのか、かなりの緊張を強いられた。

 この間に変わったことがある。早寝早起きが定着してしまったのだ。

 今まで、早起きが大の苦手だった。しかし、今ではほぼ毎日6時台に起き、その後30分くらいで仕事にとりかかっている。なぜ、こうなったかといえば、朝は効率よく仕事が進むからだ。その分、夜寝るのが早くなったことは言うまでもない。だいたい10時にはオネンネしている(笑)。

 もうひとつ変わったことといえば、筆が速くなったこと。それまでも、どちらかといえば速筆だったが、さらにスピードがアップした。6ページくらいの取材記事なら一日もかからずに仕上げられることがわかった。これはものすごく自信になった。もう怖いものなしだ(大笑)。

 今回は新しい企画を5本入れ、長期連載のものもデザイン的にリアレンジを施した。

 まずは、以前もこのブログで紹介したが、『永遠の0』の作者・百田尚樹氏の連載インタビュー記事だ。百田氏に取材をするのは難しいと最初から思っていた。そもそも、どこに住んでいるのか、どういう風にアポイントをとればいいのかわからない。それでも、あきらめずに「一穴」を探した。その結果、取材がかない、本来であれば一回こっきりだったはずだが、なんらかの共感を得ていただいたのか、「長期連載が希望でしたよね。それでもいいですよ」と言っていただいた。なんとかなるものである。

 巻頭対談のゲストは、 レストラン「NARISAWA」の成澤由浩氏に登場していただいた。

 同店は「世界のレストラン ベスト50」に毎年名を連ね、今年発表された第1回目の「世界サスティナブルレストラン」で見事、第1位にランクされた、日本の誇るレストランだ。

 成澤シェフの食に関する哲学がすごい。というか、深い。徹頭徹尾、足下に目が向いている。里山や森をテーマにした洗練された料理は、まさしく日本の料理だ。そんな「里山料理」をまず、世界の人たちが評価した。先日、「NARISAWA」で毎月催されている「QUEST会議」に参加したが、集まった人たちの食に対する意識の高さに感銘を受けた。同店は一レストランにとどまらず、「日本のあるべき料理の姿」を考え、発信する拠点になるかもしれない。

 「Leaders of Japan」では、 株式会社高齢社の上田研二会長にアタック。高齢者だけを採用して、高収益を上げている同社は、今後の高齢化社会を考えるに際して、多くのヒントを示してくれていると思う。

 「美術散歩」では、以前にもこのブログで紹介した美術科の須田悦弘氏に肉薄した。表紙の作品も須田さんのものだが、この人はまさに〝世界レベル〟だ。

 また、「転換期のキーパーソン」では、『医学不要論』で物議を醸している内海聡氏を取材した。最近、医療否定本が多く刊行されているが、それは今までの医療漬けの反動でもあると思う。とはいうものの、医療自体を全否定する必要もないだろう。要するに、最後は自分で考え、結論を出す。そういう時代になったということだ。もはや、外からの情報を鵜呑みにするという愚かな態度では、自分の体を守ることはできないと知るべきだ。健康とは何か、を考える上で貴重なヒントになるのではないかと思う。

 その他にも、カウンター8席だけの料理店「環坂」を営む坂寄誠亮氏、倒産寸前のメッキ会社を再生させた若き女性経営者・伊藤麻美氏など、現代の日本人にとってお手本ともなる逸材を数多く取材している。もちろん「世界の町工場職人」菅野敬一氏、「現代の赤ひげ先生」とも言うべき真弓定夫氏の連載インタビューも掲載している。

 さて、今回あらためて思ったのは、女性の力だ。新たに取材担当で加わっていただいた瀬戸川礼子さんも含め、女性たちの安定した仕事ぶりは眩しいほど。

 いろいろな人の力を借りながら、次号もさらにブラッシュアップをしたい。

(131023 第461回)

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